第1回 貯金の目的と目標を決めよう!

サラリーマンの貯金ノウハウ 全5回

この記事は5回に分けて私が実践している貯金のノウハウを紹介します。

まず私の経歴を簡単に紹介します…

■全く貯金をしなかった3年間

新卒で現在の会社に入社し、東京で一人暮らしを始めることになりました。最初に住んだのは千葉にある会社の社員寮で、同期が沢山いるため、毎日のように飲み歩いていました。寮の近くに常連の居酒屋もでき、最高で12日間連続で通ったこともあります。

また社会人になってからスノーボードにハマり、冬季は1人でもゲレンデに足を運んでいました。1人で行くことも多く、日帰り1回にかかる費用はだいたい2万円弱。滑走日数は年間20日~30日でした。

入社後2年半で寮を出て、次に住んだのは都心のマンションでした。知人が多く住んでいるエリアで、そこでも平日から飲み歩いていました。そして入社後3年が過ぎる頃、入社してから貯金が全く増えていない事に気が付きました。

就職した時は奨学金の残りや大学生時代の貯金を合わせ70万円程度のお金がありました。3年後、70万円の貯金は底をつき、代わりに会社の財形貯金が40万円程度貯まっていました。つまり社会人になって学生時代より多くの給料やボーナスを貰っているにもかかわらず、3年間の貯金はマイナス30万円でした。

なぜ、3年間で貯金がマイナスになったのか。
そしてなぜ、それに早く気づかなかったのか?

原因は、お金を管理する仕組みが全く出来ていなかったことです。
給料やボーナスが入れば一時的にお金が増えます。そこで固定費やクレジットカードの支払い、貯金するお金のことを考え、自由に使えるお金を把握しておけば良いのですが、何も考えずに使い、貯金ができているような錯覚をして安心していました。

■社会人4年目からの2年間で350万円を貯金

社会人3年間で貯金を減らしていた事実に衝撃を受け、翌週には銀行に定期預金口座を作り、給料から天引きでお金を貯める仕組みを作りました。以降、貯金の為の仕組み作りと改善を繰り返しました。

そして2年後、入社5年を迎える頃には、貯金総額が390万円に達しました。2年前の貯金が40万円だったので、2年間で350万円の貯金をしたことになります。
サラリーマン貯金塾では、私が2年間、改善を繰り返し徐々に完成度を高めた貯金の仕組みを紹介します。

■貯金をしたことで分かったコト

貯金が増えるのに伴い、私は貯金の効果を感じるようになりました。

  • 手元のお金が増える程、勇気が持てる
  • 人生の選択肢が増える

■手元のお金が増える程、勇気が持てる

次のような状況を考えてください。

明日、会社に行くと、上司から新しい仕事を依頼されます。先月発生したインシデントに対する是正対策の仕事です。その仕事に対してあなたは、是正対策は非常に面倒な割に対した効果が得られないと感じます。つまり、あなたは「意味が無い」と思う仕事に、対応しなければならなくなりました。

その時、上司に自分の考えや気持ちを素直に伝えることができますか?
大抵の人は生活の事も考え、その場では仕事を引き受けてしまうのではないでしょうか。

そこで、もし貯金が1億円あり、例え上司とのトラブルで仕事を失っても直ぐに生活に困らない状態ではどうでしょう?
自分の考えを素直に伝えられる人が増えるのではないでしょうか。

つまり、1億円の貯金はあなたの生活に対する不安を無くし(安心感を与え)、それがあなたの心に余裕を生じ、言いにくい事を伝えるための「勇気」を生んだのです。

■人生の選択肢が増える

お金を持つことで、確実に出来る事が増えます。例えば遊びについて…
貯金がゼロという人は毎月の給料の範囲で遊ばなければいけません。手取り20万円で、25万円かかるヨーロッパ旅行には行けません。(ローンを使えば別ですが…おススメはしません…)

もし貯金が50万円あれば、40万円の旅行に行ったり、1泊5万円の高級旅館に泊まってみることもできます。

もっと沢山の貯金があれば、生き方の選択肢も広がります。
例えば、50歳で貯金が1億円あれば、周りよりも早くリタイヤをして、南の島でのんびり暮らすという選択や、収入の減少を覚悟の上で、趣味の世界で生きていくための挑戦をすることもできます。

思い通りに貯金をするための3つのポイント。

「入ってくるお金」よりも「出ていくお金」を減らすことでお金が貯まります。なので、思うように貯金ができていない場合、先ずはお金の管理方法を見直し、徹底することが必要です。また、貯金をするには今よりも支出を減らす必要があり、節約に伴う多少の我慢も求められます。

これらを上手く、出来るだけ楽に実行する方法を3つのポイントに分けて説明します。

  1. 貯金の目的と目標を決める
  2. お金が貯まる仕組みを作る
  3. 支出をコントロールする

第1回 ポイント1「貯金の目的と目標を決める」

■貯金の目的と目標を決める

貯金ができていない人がこれから貯金を始めるにはそれなりのエネルギーが必要です。
特にサラリーマンは収入を急に増やすことは難しいので、貯金のために節約をする必要があります。
節約は始め、少なからず欲を自制するためのエネルギーが必要です。

また、纏まったお金を貯めるには時間が必要です。毎月5万円づつ貯金して1年で60万円。ボーナスの貯金を合わせて年に100万円、5年間で500万円といったイメージです。

ただ、「5年や10年も我慢をしないといけないのか…」と考える必要はありません。貯金を始めた最初の2,3カ月は節約のために「我慢」を求められますが、、次第にその生活が習慣になり、やがて我慢をする必要がなくなります。

貯金を始めた最初の2,3カ月を乗り切るためのエネルギーを生み出し、継続的に貯金をする為に必要なこと。それが貯金の目的や目標です。

■貯金の目的と目標を決める際のポイント

出来るだけ具体的に目的と目標を決めるのが効果的です。目的と目標に対してワクワクできれば完璧です。そのワクワクする気持ちが大きなエネルギーになります。

目的と目標が具体的じゃない例

・社会人として恥ずかしくない貯金をつくる
・結婚資金として200万円貯金をする

目的と目標が具体的な例】

・社会人6年目で独立をするために、社会人5年目の3月までに300万円の貯金をする
・2年後の春に〇〇と××で結婚式を挙げるために、1年半で200万円の貯金をする

更に、決めた目的と目標は忘れないように書き出すことをおススメします。大きな紙に書いて壁に貼るのも良いですし、メモ帳や通帳のすみに書くのでも良いです。

私が貯金を始めた時の目的と目標を紹介すると、
「社会人として恥ずかしくない貯金として、出来るだけ早く200万円くらいは貯めよう」でした。
恥ずかしいですが、当初はあまり具体的な目標ではありませんでした…

それでも長続きをしているのは、持てる資産が増える毎に実感する安心感や勇気のおかげだと思います。

次回、貯金が出来るようになるための3つのポイントの2つ目、「貯金をするための仕組みを作る」を説明します。