第3回 一カ月の予算を決める

第2回は、財形貯蓄など、自動的に貯金をする仕組みの活用について説明をしました。
仕組みを作れば毎月の貯金額を確保出来るようになりますが、天引き後に残ったお金でやり繰り出来なければ意味がありません。

今まで通りお金を使ったら、月末を待たずに手持ちのお金が無くなり、貯金に手をつけざるを得ない状況になります。これは本末転倒。
そこで、「2-2.一カ月の予算を決める」テクニックが必要です!

一カ月の予算を決める

「1カ月の予算はいくらですか?」この質問に即答できる人は、きっと貯金ができていると思います。自分を含め、貯金が出来ていない人は毎月の予算など決めないものです。
決まっていると思っても、非常にアバウトか、又は「給料」がそのまま予算になっている人が殆どだと思います。逆に考えると、1カ月の予算を明確にすることでお金を貯められる生活へシフトさせることができます。

予算を立てるメリットは何でしょうか? 一番は「支出をコントロールし易くなること」ではないでしょうか。
例えば、仕事帰りに飲みに行きたいと思った場合、ウィンドウショッピング中にピンとくるカバンを見つけて買おうか迷った場合。
予算を立ててなければ何となく通帳の残高を思い出し、「今月はまだ余裕があるから大丈夫だろう」と甘い言葉がよぎることでしょう。
しかし、予算を明確に決めておくことで、予算と照らし合わせて判断ができます。

「今月は思ったより予算を使っていないから軽く飲みに行こう」とか、、
「予算を使い気味なので、カバンを買うのはまたにしよう」という具合に…

「予算」の決め方ですが、家賃など、いわゆる「固定費」は差し引いて設定するのがおススメです。
理由は、固定費は一度設定すれば1カ月単位でコントロールする必要がありませんし、一緒にしておくと残りの生活費を考える時に面倒だからです。
出来る限り自分自身の裁量で調整ができる支出(食費、交際費など)だけを予算としてください。

当然、口座も生活費の予算と固定費で別にしておいた方が良いです。自分は給料が振り込まれたら直ぐに、貯金するお金と固定費を別口座に移して、給料口座(よく使う口座が良い)には「予算」のみが残るようにしています。

「固定費」の口座は普通預金口座を使うのが一般的だと思いますその場合、積立預金のように自動でお金を移してくれるサービスが無いので、楽天銀行のように自動引き落としでポイントが貯まる銀行でも良いと思います。出来るか確認は取れておりませんが、家賃や水光熱費、通信費を楽天カードで支払うように設定し、楽天カードの引き落とし口座をにすれば、ポイントをダブルで取得できるかもです。※楽天銀行

■予算にはバッファを設ける

予算を決める際のポイントですが、「給料」-「貯金額」-「固定費」=予算 としないことです。
予算は少し少なめに設定し、余る分を「調整金」とします。
「調整金」を確保する理由は、予算を超えて使ってしまった時に貯金に手を付けずに済ませるためです。
貯金に対して降し癖がついてしまうと、せっかく貯金用の口座を作った意味がありません。貯金は可能な限り神聖なものとして、手を付けないようにします。

「調整金」は「予算」の10%程度がおススメです。出費が予算内に収まり「調整金」が余った時は、調整金をプールする口座を作って貯めておくのが良いです。
自分の場合、プール口座にお金が貯まったら、そこからご祝儀代、洋服代などを捻出しています。

【「予算」の設定例】
例えば、手取り収入が20万円、固定費が6万円だとします。
・「貯金」:4万円(手取り収入の2割)
・「固定費」:6万円
・「予算」:9万円
・「調整金」:1万円

「2-2.一カ月の予算を決める」の説明は以上になります。ここまでの内容を実行すればお金が貯まる仕組みとしては十分です。
しかし、今まで貯金ができなかった人にとって、一カ月の予算内で生活をするのは大変です。今までよりも支出を押さえないといけないからです。
せっかく仕組みを作っても、今まで通りの感覚で消費をしていたら仕組みが破たんしてしまいます。
自分の場合、貯金ができない理由は飲み代にお金を使っていることでした。予算を設定して、予算が足りなくなっても、つい飲みに行ってしまう生活を送っていました。

そこで、貯金ができるようになるための3つのポイントの3つめ「3.支出をコントロールする」が必要になります。支出のコントロールは「効率的な節約」と「予算の進捗管理」がポイントです。

次回、第4回で効率的に節約ができるコツを紹介します。