「とりあえず就職」 なら、とにかく大企業へ就活した方が良いと思う理由

3月も後半に入り、就職活動シーズンの本番到来ですね。最近リクルートスーツ姿の学生さんをよく見かけます。

(就活生って、大体一目で分かるんですよね。自分が就活生だった頃は「分からないだろう」と思っていましたが、社会人になると分かるようになります。)

そこで、今回は就職活動の話を書きます。

特に、やりたい事が明確になっていない学生さんに向けて、意見をぶつけてみようと思います。

就活生は、とにかく大企業への就職を目指すべき理由

まず、就活生をしている時点で「本当にやりたい事」は明確になって無いか、明確だけど諦めているかの、どちらかです。だって本当にやりたい事が明確で、諦めていなければ、就職活動を待たずして始めているでしょ?

就職セミナーに参加すると必ず言われるのが「自分のやりたい事を見つけましょう」や「やり甲斐を感じる事を見つけましょう」という言葉。

それで真面目な人は「やりたい事」や「やり甲斐を感じること」を真剣に考えるのですが、

就職活動がきっかけで見つけた「やりたい事」っていうのは、”就職しなければいけない状況”と、”現在の自分のスキル”を加味した上で出てきた答えであって、潜在的に思っている本当のやりたい事ではありません。また、本当にやりたい事じゃ無い事をやり続けるために意識するのが”やり甲斐”です。サッカーが好きな人がサッカーをプレーしたり見たりしている時に”やり甲斐”を意識しますか? しませんよね?

本当にやりたい事は、
”世界中を旅しながら自由気ままに暮らす”とか、”美女や美男子ばかりの会社で社長をやる”とか、”大学で興味のある研究に没頭する”であっても、それを実現する自信を持てなかったり、世間の常識とか親の期待に流され、”多くの人の役に立ちたいからインフラ産業に興味がある”とか”経済に興味があるから金融系に就職したい”とかになるんですね。自分も含め大体の学生が…

だから、このタイミングで就職活動を始めた人はまず、「自分の本当にやりたい事に気付いていない」あるいは「本当にやりたい事はあるが、諦めている」と認める事です。そして、その上で今後、本当にやりたい事が見つかった時や、もう一度チャレンジしようと思った時に、出来るだけそれを容易にするような就職を考えるべきです。

端的に言えば、”給料が高く”、”良い人脈が作れ”、”汎用的なスキルが身につく”会社に就職するのが良いです。

でも、どの会社がその条件を満たすかなんて分かりませんよね?

そこで勧めるのが、とりあえず大企業の総合職に就職することです。

ここからは、”給料”、”人脈”、”スキル”に紐付けながら、大企業に就職するメリットを話します。

メリット1:大企業は平均的に給料が高い

”大企業”と言っても定義がアバウトなので、ここからは日経225銘柄企業としましょう。

日経225銘柄企業とは、日経平均株価の計算に使っている企業のことで、東証1部上場企業の中から更に225(現在は224)社に絞り込んだ、各分野の産業において日本を代表する大企業です。

まず、日本人の平均年収は約420万円です。

それに対して日経225銘柄企業の平均年収は780万円です。

なんと平均の2倍近い金額です。

給料が多ければその分多くのお金を貯める事が出来ます。そして本当にやりたい事が見つかった時に貯蓄があれば、やりたい事を始め易くなります。

メリット2:人脈を作りやすい


やりたい事が少々チャレンジングだった場合、あなたのチャレンジを後押しする最も強力な力は人脈の力です。

そして、大企業は一般人が人脈を作るにはとても良い環境だと思います。

大企業には沢山の人がいますので、あなたと同じような事をしたいと考えている人間と出会う可能性が高まります。やりたい事が見つかった時に、仲間がいたら心強くありませんか?

それに、ただ人が多いだけじゃありません。高学歴の人間が多いのも大企業です。高学歴だから優秀と考えるのは安易ですが、あたなの持っていない知識やスキルを持った人間と出会い、あなただけでは出来なかった事を成し得る可能性が増えるかもしれません。

更に、人が多いと言う事は、企業と繋がっている人も多いと言う事です。もう少し平たく言うと”コネが効きやすい”と言う事です。ひょっとしたら、あなたが話したいと思っている著名人は既に社内の誰かと繋がっているかもしれません。社内のコネを使うことで、これまで想像も出来なかったような人と知り合いになれる可能性が増えます。

そしてもう一つ、日本の場合、”有名な企業に務めている方が信用されやすい”風潮があります。しかも企業を辞めてからも”元○○会社社員”と言って重宝がられるケースがあります。(おそらく、”東京大学中退”と聞いた時に”この人、頭が良さそうだ”と思ってしまう原理と同じです。)

コレが良いことか悪いことかの議論は置いておいて、相手から良い印象を持たれれば持たれるほど仕事をし易くなります。

メリット3:やりたい事をやる時に役立つスキルが身につく


コレは大企業と言うよりも総合職に就くメリットですね。

当たり前の事ですが、仕事によって身につくスキルは異なり、スキルの汎用性も異なります。
「本当にやりたい事」が見つかっていないなら、それに必要なスキルも不明確です。なら、出来るだけ汎用的に使えるスキルを身につけておいた方が役に立つと思いませんか?

例えば、鉄道会社の技術職(列車の運転や車両整備、レールや架線の整備を主に担当)に就いた場合、他の業種では身に付ける事の難しい非常に専門的なスキルを身に付ける事が出来ます。ただし、それらのスキルは鉄道会社で仕事をしているからこそ活かせるスキルであり、スキルの汎用性については高いと言えません。

一方、総合職に就いた場合は比較的汎用性の高いスキルを身につける事が出来ます。

例えば総合職で新卒採用のチームにアサインされている知り合いの場合、チームとして学生への企業のプロモーション活動全般を任されており、若手ながら、学生に企業の魅力を伝えるアイディアを日々考えています。アイディアが承認されれば自分の考えたやり方を試す事ができます。

総合職で採用されて研究開発の部署にアサインされている知り合いの場合、AIの技術を使ったデータ分析方法の確立をミッションとして与えられていますが、具体的な実現方法を全て自分で決めなくてはいけません。

感じられた人も多いと思いますが、事例のように総合職の仕事は「やるべき事」がアバウトで、ゼロに近い所から考えなければいけない仕事が多いと思います。

しかし、この環境こそ「本当にやりたい事」を見つけた時にそれを実現する力を育んでくれると思います。

新卒採用に携わっている知り合いがアイディアを考え、実施承認を得るためには、非常に苦労を伴うでしょう。
アイディアが思いついたら上司や先輩にアイディアを説明するための資料を準備し、プレゼンをして、、上司がOKでも予算を確保するには更にその上の役職の承認が必要で、更に資料をブラッシュアップしてプレゼンをして…。しかも上司や先輩は資料の上手な作り方や社内承認を得やすくするプレゼンの方法は教えてくれても、アイディアそのものの正解は教えてくれませんよね。

「本当にやりたい事」をやろうとした時、周りや自分より立場の上の人(立場の上の人とは会社の上司に限らず、お客になってくれそうな人や、スポンサー、既にその分野の知識と経験を持っている有識者 など様々です)を巻き込む必要があるかもしれません。資金を提供してくれるスポンサーを口説かなければいけないかもしれません。

コレって、新卒採用の知り合いが経験するスキルが思いっきり役立ちますよね?

こんな風に、総合職の仕事というのはどんな事をやる場合にも役立ちそうなスキルを身に付けやすいです。”ビジネスの基本スキル”と言えるかもしれません。特に「本当にやりたい事」で生活をしていこうと決めた時に、ビジネスの基本スキルは必ずプラスになります。

僕は最近、仕事とは関係のない事で企業に協力の依頼をする機会があり、自分達の考えている事や依頼内容をスライドにしてプレゼンをしました。結果、協力をして頂ける事になったのですが、この時に役立ったのが会社で教えられたプレゼンのスキルでした。仕事で身につけたスキルが仕事と関係の無いところでも役に立ったんです。タダどころか給料を貰いながら身につけたスキルが他でも活用できるなんて、最高だと思いませんか??

コメントを残す